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電話口で重症度スクリーニング – AIアシスタントによるCOVID-19相談サービス

27日、フランスの研究者たちが開発したAIボイスアシスタントが公開された。新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、これに伴う症状発現に苦しむ人々をサポートするもの。新サービスではAIアシスタントと電話口で話すことにより、症状の重篤度に応じた適切な受診先案内を受けることができる。

Reutersが28日報じたところによると、「AlloCovid」と名付けられた同サービスはフランス国内から現在誰でも利用することができるという。フランス国立保健医学研究所(Inserm)やパリ大学、鉄道会社であるSNCFなどのグループによって開発された。電話口では郵便番号を確認されるものの名前を明かす必要はない。現症状やこれまでの経過などに基づき、適切な受診先に誘導することができるとのこと。また、このシステムでは同時に1000件の問い合わせに対応することを可能とした。

ヘルスケア領域においてもAIチャットボットなどの技術が急速に普及するが、モバイルアプリやオンラインベースのプラットフォームなどでは特に高齢者にとっての利用障壁が高い。重症化リスクの大きい高齢者を度外視しない、実際的な技術利用に注目が集まっている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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