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Eyenuk – 米国での大規模な糖尿病性網膜症スクリーニングサービス実施へ

AIによる糖尿病性網膜症スクリーニングシステムで知られるEyenukは、眼鏡の小売業者であるDevlyn Opticalと協同し、市民に向けた大規模なスクリーニングサービスの計画を公表した。Devlyn Opticalは、米国・メキシコ・グアテマラ・エルサルバドルなどに1,000を超える店舗を持つ。

Eyenukの公表によると、米ロサンゼルスで試験導入されるのは同社のEyeScreenシステムで、AIによる自動検出と専門医による遠隔診断を同時に行うことができる。ICD-10準拠のレポートが高速生成されるほか、AIと医師の診断に差異が生まれた場合は、別の専門医が追加の評価を加えることでそのスクリーニング精度を高める。

米国では3000万人以上が糖尿病に罹患しており、そのうち4人に1人が糖尿病性網膜症を発症するなど、米国における主要な失明原因のひとつとなっている。糖尿病性網膜症には種々の治療法が存在するが、より早期の発見と介入に成功するほど視覚予後は良好となるため、医療機関外でのスクリーニング機会が増すことには大きな意味がある。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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