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オックスフォード大学 – スマホ上でのCOVID-19シミュレーショントレーニング

英オックスフォード大学が展開するLIFEプロジェクトは、アフリカの医療従事者がCOVID-19の疑い症例を適切に管理・治療するのに役立つ、新しいトレーニングシナリオの提供を開始した。学習プラットフォームはスマートフォンのアプリとして利用でき、リソースの限られた環境でも高品質の医療トレーニングにアクセスできることとなる。

オックスフォード大学が今週行ったニュースリリースによると、LIFE(Life-saving Instruction for Emergencies)はスマートフォンベースのバーチャル学習プラットフォームで、医療従事者は個人のスマートフォンから三次元構築されたバーチャルホスピタル内で、リアリティを持った医療トレーニングを受けることができる。ケニアをはじめ、アフリカ諸国のリソースが限られた地域では高額なシミュレーション機材を導入することが困難であるため、個人所有のスマートフォンから有効なトレーニングに参加できることの意義は極めて大きい。LIFEはこれまで、ケニア小児科学会や看護協会とのパートナーシップを通じて、新生児蘇生トレーニングなどの先行コンテンツを5,000名を超える医療従事者に提供しており、今回のアップデートへの期待も大きい。

COVID-19用トレーニングコンテンツの開発を率いたConrad Wanyama氏は「WHOガイダンスに従い、アフリカの医療従事者に向けた強力なトレーニングアプリを開発した。3Dアニメーションと動画などによる学習を通じて、正しい感染管理手順を身に付けることで、感染疑い症例であっても安全かつ適切な取り扱いができるようになる」とする。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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