what3words – 3つの単語で命を救う

これまでの住所・番地システムは、特定箇所の表記が長文になること、紛らわしい地名・通り名が無数にあること、所在地は示していても入り口を示しているわけでないこと、などが救急要請など一刻を争う状況においての深刻な阻害因子となってきた。英ロンドンに本拠を置くwhat3wordsは「3単語で3m四方の場所を伝達できるジオコーディングシステム」を開発している。

what3wordsが提供するジオコーディングシステムでは、世界を3m四方の正方形に区分し、それぞれに固有の3ワードアドレスを割り付けている。例えば、自由の女神像が持つ松明の位置は「toned、melt、ship」となる。what3wordsは35以上の言語に対応しており、これには日本も含まれ、一般利用者は無料でこのジオコーディングシステムを利用することができる。なお、what3wordsはあくまで2次元情報であるため、建物の階数や部屋番号は3単語に付記する形で示す必要がある。

商用利用に伴う費用負担の不透明さや閉鎖的なアルゴリズム、また静的グリッドによる区分のため、プレートテクトニクスに基づく地学的変動に対応していない(したがって最新のアドレスを追い続ける必要がある)など一定の問題はあるものの、革新的技術の潜在的な利用価値には救急医療の観点からも注目が集まっている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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