Philipsによるレポート「Future Health Index 2020」では、若手医師のヘルスケアテクノロジーに対する印象について、興味深い事実を明らかにしている。
Philipsが8日公表したところによると、この調査は米国・中国・シンガポール・フランス・ドイツの5カ国において、40歳未満の医師500名を対象として行われたという。COVID-19の拡大下において、若手医師の診療実態と意識にどのような影響があったかを調べるもの。調査結果からは、COVID-19パンデミック下で「日常診療における経験を改善したトップテクノロジー」として、61%の若手医師が「遠隔診療」を挙げ、「AI」を上回っていた。パンデミック前の調査では60%が「AI」を挙げており、大きな状況変化が示唆された。また、患者からの感謝や新しい技術・設備への曝露も増加しているとする一方、COVID-19を原因として医療現場から離脱を考える者は9%程度に留まっていた。
AIを始めとした先進技術の臨床現場への急速な広がりは、多くの若手医師にとって前向きに捉えられている。他方で、未知の対応を度々迫られたヘルスケア専門家は、これまでにない強いストレスを経験しており、個別の状況に最適化された技術適用による負担軽減と業務効率化が強く望まれている。