医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例医療AIがもたらす影響・問題点Future Health Index 2020 - 若手医師は今、先端ヘルスケアテクノロジーをどう捉えるか

Future Health Index 2020 – 若手医師は今、先端ヘルスケアテクノロジーをどう捉えるか

Philipsによるレポート「Future Health Index 2020」では、若手医師のヘルスケアテクノロジーに対する印象について、興味深い事実を明らかにしている。

Philipsが8日公表したところによると、この調査は米国・中国・シンガポール・フランス・ドイツの5カ国において、40歳未満の医師500名を対象として行われたという。COVID-19の拡大下において、若手医師の診療実態と意識にどのような影響があったかを調べるもの。調査結果からは、COVID-19パンデミック下で「日常診療における経験を改善したトップテクノロジー」として、61%の若手医師が「遠隔診療」を挙げ、「AI」を上回っていた。パンデミック前の調査では60%が「AI」を挙げており、大きな状況変化が示唆された。また、患者からの感謝や新しい技術・設備への曝露も増加しているとする一方、COVID-19を原因として医療現場から離脱を考える者は9%程度に留まっていた。

AIを始めとした先進技術の臨床現場への急速な広がりは、多くの若手医師にとって前向きに捉えられている。他方で、未知の対応を度々迫られたヘルスケア専門家は、これまでにない強いストレスを経験しており、個別の状況に最適化された技術適用による負担軽減と業務効率化が強く望まれている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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