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医療画像AIマーケットの急成長はCOVID-19により鈍化の可能性

COVID-19のパンデミックは、「画像診断を中心としてAIによる自動化を加速させる」と多くの専門家は見込んでいたが、実際は市場の成長を阻害している可能性が示唆された。

Signify Researchが22日公表したところによると、医療画像AIアプリケーションの臨床現場への取り込みは想定よりも下回っており、これにはCOVID-19のパンデミックに伴う技術的・商業的障壁が一因となっているという。一方で、医療画像AIマーケットの成長率そのものはおしなべて順調な加速が見込まれ、2022年には年平均成長率で44%、マーケット全体として2024年までに15億ドル規模に達することを予想している。

同マーケットのうちでも循環器系は最大の収益成長を享受することが見込まれており、呼吸器系がそれに続く。また、これらに脳神経系と乳房を加えた4セグメントで2024年における市場規模の75%以上を占めることとなる。2018年以降、60の医療画像AIアプリケーションが米食品医薬品局(FDA)の承認を受けており、ほぼ同数がCEマーク認証をクリアした。Signify Researchのシニアアナリスト・Sanjay Parekh博士は「医療画像AIの成長は今後も続く」ことを明言している。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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