欧州放射線学会(ECR 2021: European Congress of Radiology)が2021年3月3日~7日に開催された。同イベントでは、Philips社のデジタルX線撮影システムに、韓国の医療AIスタートアップLunit社のAIソフトウェア「Lunit INSIGHT CXR」を組み込む、新たな提携が発表されている。
Philips社のプレスリリースでは、ECR 2021で発表された2社の提携についてが報じられている。「Lunit INSIGHT CXR」は胸部X線で重要とされる10種の異常所見が検出可能であり、結核のスクリーニング・COVID-19肺炎・肺がんの検出などに効果的であることが各種臨床試験で示されてきた。その診断AIをPhilipsのX線撮影システム「Eleva」のワークフローに統合することで、グローバル企業Phlips社が製品を展開する世界的規模での利用が可能となる。
Lunit INSIGHT CXRは欧州の医療機器認証CEマークを既に取得している他、2021年内には米FDA承認取得も予定しているという。Lunitは2013年の創業以来、世界的な大手ベンダーとの積極的な提携を行ってきた。GE HealthcareのAIシステム「Thoracic Care Suite」にLunitのアルゴリズムが用いられていることを以前に紹介した(過去記事参照)。Lunitの矢継ぎ早の国際展開には、より一層の注目が続いていくだろう。
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