医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例医療系AIスタートアップ・ベンチャー企業の動向エルピクセル - CT画像から頭蓋内の高輝度領域を抽出するAIソフトウェア

エルピクセル – CT画像から頭蓋内の高輝度領域を抽出するAIソフトウェア

エルピクセル株式会社はこのほど、医用画像解析ソフトウェア「EIRL Brain Segmentation」について指定管理医療機器の製造販売認証を取得し、販売を開始したことを明らかにした。

エルピクセルの25日付プレスリリースによると、本ソフトウェアは頭部CT画像から「頭蓋内の高輝度領域を自動抽出」し、医師に該当領域を明示することができるというもの。脳出血では頭部CT検査によって出血部位や出血量を評価するが、病変部は周囲に比して白く映る(高輝度領域)。この自動化システムは、救急医療の支えとしての利用拡大が見込まれている。

日本の現医療体制において救急科医師も人数の充足をみておらず、2次救急であっても約7割の病院が医師1名での対応を余儀なくされるケースがある(参照資料)。本ソフトウェアの利用が見落としリスクの低減、医師の負担軽減に資することが期待される。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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