肺がん免疫療法への治療反応性を予測するAIモデル

免疫チェックポイント阻害薬は、免疫抑制シグナルの伝達を阻害することで、免疫細胞の働きを活性化し、がん細胞への攻撃を促すもの。米フロリダ州タンパに所在する非営利のがん治療・研究センターであるMoffittの研究チームは、PET/CT画像からPD-L1の発現状態を識別し、免疫療法に対する肺がん患者の治療反応性を予測する深層学習モデルを開発した。

Journal for ImmunoTherapy of Cancerからこのほど公開された研究論文によると、3つの医療機関から計697人の非小細胞肺がん患者データを集め、このアルゴリズムをトレーニングしたという。結果、PD-L1陽性患者と陰性患者をAUC 0.82以上と比較的高精度に識別した上、アルゴリズムによって導かれたスコアは、全生存期間の予測において、生検による免疫組織学的評価によるものと明らかな差を認めなかった。

研究成果は「免疫チェックポイント阻害薬に反応するかを判断するためだけの生検」を回避させ得るもので、肺がん免疫療法における臨床的意思決定を支援する非侵襲的評価法の実現可能性が高いことを示唆している。

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The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc, PhD
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員を経て、SBI大学院大学客員准教授、東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。