心臓の冠動脈が狭窄・閉塞することで、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患が引き起こされる。冠動脈を詳細に画像化する心臓CTA(Computer Tomography Angiogram)は、欧州のガイドラインを中心に冠動脈疾患の検査では第一選択となってきた。心臓CTAの解析AIを開発するスタートアップに米Cleerly社がある。
Cleerly社による21日付ニュースリリースでは、4300万ドルのシリーズB資金調達の開始を発表している。同社のFDA認証済みのAI技術は、冠動脈全体から動脈硬化を含む心血管障害の特性を捉え定量化する。AIの性能は学術誌 Journal of Cardiovascular Computed Tomographyに発表され、70%以上の冠動脈狭窄を99.7%の精度で検出できるとする。
Cleerly社は資金調達によってパートナーシップの拡張を図るとともに、需要に応えるための規模拡大を目指している。TechCrunchのリリースでは研究チームのMin氏が「これまで目立たない存在であった我々だが、需要を満たすための準備を整え、表舞台に出ようとしている」とコメントした。