心臓MRIの解析から重篤な転帰を予測するAI

英国University College London(UCL)を中心とした研究チームは、心臓MRI画像(CMR)から血行動態を評価し、患者の重篤な転帰を予測するAIアルゴリズムを開発した。研究成果は学術誌Circulationに掲載されている。

UCLの公表によると研究チームは、非侵襲的な心血流評価が可能なCMRに関し、1000名の患者から取得された同画像をアルゴリズムに学習させたという。AIは冠動脈血流を含む心臓の血行動態を正確に量的評価するとともに、AIによって血流障害を疑われた症例は「より重篤な転帰(死亡・虚血性心疾患・脳卒中・心不全など)を迎えやすいこと」も確認されたとのこと。

CMRは急速な技術的革新をみているが、スキャン画像を予後判断や治療方針に結び付けられるほど正確に評価することは簡単ではなく、十分に取り扱える医師も限定的であった。研究を率いたJames Moon教授は「私たちはこれまで、画像から手作業で血流評価を行ってきたが、これは非常に煩雑で時間を要する作業だった」とし、心筋虚血など心臓の血流障害は基本的に治療方法が存在することも併せ、AIの高い有用性を強調している。

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TOKYO analytica
TOKYO analyticaは、データサイエンスと臨床医学への深い造詣を武器とし、健康に関するあらゆるモノ・コトのエビデンス構築・普及をお手伝いするメディカルコンサルティングプロジェクトです。
The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc, PhD
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcherを経て東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。