Alphabet傘下Verily – 臨床試験管理システムのSignalPath社を買収

Alphabet傘下でGoogleの姉妹企業にあたるVerilyはこのほど、臨床試験管理システムを提供するSignalPath社を買収することを明らかにした。SignalPathは2014年に医師主導で設立されたスタートアップで、臨床試験管理が直面する多くの課題をデジタル化によって解決してきた実績を持つ。

17日、Verilyが公表したところによると、「臨床研究実施を容易にし、質・効率を向上させる臨床試験管理システム(CTMS)であるSignalPathプラットフォーム」を開発したSignalPath社の買収契約を締結したという。Verilyの既存臨床試験システム「Baseline」には、臨床研究への参加に関心のある50万人以上が登録しており、各人のプロフィールに適する研究機会をマッチングする。今回の買収により、Verilyの臨床試験システムおよびエビデンス生成プラットフォームの強化・拡大が期待されており、より迅速で優れた臨床試験の実施、データ集計・分析の改善、分散型試験やハイブリッド試験向けに設計された柔軟な試験オプション、新しいセンサーやバイオマーカーから生成されるリアルワールドデータを取り込む機能等、を実現する。

VerilyでClinical Studies Platforms Presidentを務めるAmy Abernethy医師は「患者・研究者・スポンサーのために、臨床試験の実施方法を近代化することが我々の目標だ。我々はSignalPathと共に、現在の臨床試験パラダイムにおける簡便性・迅速性・質・効率を向上させるデジタルソリューションを推進していく」と述べている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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