米国におけるオピオイドの誤用・乱用は公衆衛生上の課題となり続けている。米デューク大学などの研究チームは、婦人科手術後の外来患者におけるオピオイド使用量を予測するAIモデルを開発し、その検証を行なった。研究成果はJAMA Network Openより20日、公開されている。
研究論文では、婦人科手術を受けた成人女性383名のデータをモデル構築に用いた。年齢や学歴、喫煙歴、鎮痛剤使用、手術に関する不安感、手術時間、術前のプレガバリン(神経障害性疼痛治療薬)投与、の7つが有意な予測因子となることを明らかにした上で、術後に使用したオピオイド剤の錠数を推定するモデルをトレーニングした。結果、実測値との一致率は0.65程度と中等度の予測力を示していた。
著者らは本モデルを実臨床環境で利用するとともに、他科における術後症例に関しても対象領域を拡大して研究を継続するとしている。米疾病予防管理センター(CDC)によると、1999年から2020年までの間に、米国では26.3万人以上がオピオイドの過剰内服で死亡している。
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