心血管疾患に関する「健康の不平等是正」

ノバルティス財団、Microsoft、ニューヨーク大学は19日、「AI4HealthyCities Health Equity Network」と呼ばれる新しい共同プロジェクトの立ち上げを明らかにした。これは、AIとデータ分析を活用し、「心血管疾患に関する健康の不平等是正」を目的とした取り組みで、プロジェクトの最初の対象地域には米ニューヨークを挙げている。

ノバルティス財団の公表によると、本プロジェクトでは、郵便番号で区分けしたエリアごとにでさえ「住民の心臓に関する健康状態に劇的な差がある現実」に挑戦する、としている。現在ニューヨークのみを取り上げる一方で、近日中に追加都市を明らかにするという。各都市単位のプログラムでは、構造的な人種差別や住宅、緑地、公害、教育、食品アクセス、運動など、心臓の健康に影響を与え得る種々の要因を多面的に検証するとのこと。

ノバルティス財団の代表であるAnn Aerts氏は、「世界レベルであれ地域レベルであれ、健康の不平等は社会経済的地位と資源へのアクセスによって形成される。ニューヨークや他の都市において、データとAI主導による洞察が、心臓の健康介入について重要な情報を提供すると信じている」と話す。

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The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. 岡本 将輝
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員准教授など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. 杉野 智啓
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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