非構造化医療メモの分析AIを開発するClinithinkはこのほど、アストラゼネカとのパートナーシップにより、治療効果の高い肺がん患者をより早期に発見することを目的とした新しいプロジェクトを開始した。
肺がんは英国で2番目に多いがんであり、毎年3.5万人が亡くなる。英国政府が掲げる「がん10ヵ年計画」では、腫瘍種に関わらず、がんの75%をステージ1または2で発見することを目指している。Clinithinkは、プロジェクトの第一段階として、患者の非構造化電子カルテのレトロスペクティブ分析を行い、機械学習および自然言語処理技術を使用し、疾病の初期段階にある有症状者と無症状者の両方を識別することが可能か、費用対効果が十分に高いかを検証する。高リスクの患者をより早期に、より治療可能な段階で特定することにより、生存率を向上させ、必要な治療強度を低減させる予測モデルを開発することを狙う。
アストラゼネカの資金提供によって進められるこのプロジェクトは、本来、英国におけるスクリーニングの対象外になり、積極的検査の対象ではない55歳以下の患者特定に大きな役割を果たす可能性がある。
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