エルピクセルは10日、胸部X線画像の読影診断を支援する「EIRL Chest Screening」について、新たに3つの異常陰影領域(浸潤影、無気肺、間質性陰影)を検出する機能を追加した新モデルを発売したことを明らかにした。
従来のEIRL Chest Screeningは、胸部X線画像から肺結節候補域を検出するEIRL Chest Noduleと、胸腔内の空気含有面積・肋骨横隔膜角・心胸郭比・縦隔幅・大動脈弓径を自動計測するEIRL Chest Metryの2つのソフトウェアを統合した製品だった。今回の新モデルでは、EIRL Chest Noduleに代え、結節影だけでなく浸潤影や無気肺、間質性陰影を検出する機能を持つソフトウェアである「EIRL Chest XR」を追加する。新モデルの展開により、健康診断や日常診療など、膨大な検査数が実施される胸部X線検査をより包括的に支援することを目指す。
検出精度については、医師単独で読影した場合と比べ、本ソフトウェアを用いて読影した場合、専門医で11.1%、経験5年未満の非専門医で15.5%の感度上昇を認めた。また、読影試験における診断性能を表すJAFROC解析によるFOM(Figure of Merit)値は、本品を併用することで専門医では0.059ポイント上昇しており、診断精度の有意な向上を確認しているとのこと。
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