「議会区健康ダッシュボード」をオンライン公開

米ニューヨーク大学(NYU)とロバートウッドジョンソン財団(RWJF)の研究者らは、米国全435の下院議員選挙区(およびコロンビア特別区)ごとの健康データを提供するオンラインツール「議会区健康ダッシュボード(CDHD)」を発表した。

このツールには、乳がんや心血管疾患による死亡数、糖尿病罹患率、住宅の価格、栄養価の高い食品へのアクセスなど、「健康およびその要因に関する36の重要な指標」が組み込まれている。これまで、これらのデータの多くは一般市民がアクセスすることが困難であったり、議会区レベルでは利用できないものだった。CDHDでは、健康や貧困、教育、その他の要因に関するデータを選挙区ごとに閲覧できるだけでなく、選挙区内の人口統計グループごとにこれらの指標を比較することもできる。

主要設計者であるNYUのMarc Gourevitch氏は「議会区健康ダッシュボードは、根拠に基づく政策決定に資するタイムリーで厳格な実用的データを共有する」としており、地域における健康課題特定と対策立案に活用できることを強調している

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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