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スタンフォード大学 – RAISE-Healthの発足を発表

米スタンフォード大学とHAI(Stanford Institute for Human-Centered Artificial Intelligence)は14日、RAISE-Health(Responsible AI for Safe and Equitable Health)の発足を発表した。AIイノベーションを取り巻く重要な倫理的・安全的課題に取り組み、この複雑で進化する分野をナビゲートできるようにすることを目的とする。

最近のPewの調査によると、米国人の過半数が「自分の医療機関でAIが使われることに抵抗がある」と答えており、社会が置かれている岐路が浮き彫りになっている。スタンフォード大学の公表によると、医学部長のLloyd Minor氏、HAI共同ディレクターでコンピューターサイエンス教授のFei-Fei Li氏が共同して率いるこの新しいイニシアチブは、健康や医療における責任あるAIのためのプラットフォームを確立し、倫理基準とセーフガードの構造的枠組みを定義した上で、このテーマに関する学際的なイノベーター、エキスパート、意思決定者の多様なグループを定期的に招集するとしている。また、AIの責任ある統合による臨床アウトカムの強化、健康と医療における重要課題を解決するための研究の加速、AIの進歩をナビゲートするための患者やケアプロバイダー、研究者の教育なども担うという。

Li氏は「AIは驚異的なスピードで進化しており、その進路を管理、ナビゲート、指示する我々の能力もまた必要となる。このイニシアチブを通じて、我々は学生、教授陣、そしてより広いコミュニティが、AIの未来を形成し、患者や家族、社会全体といった全ての利害関係者の利益を確実に反映させるため、積極的に参加することを求めている」と話す。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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