JAMA Neurologyから20日公開された論文で、研究者らは、人工知能(AI)モデルであるSCORE-AIが、日常的な臨床脳波(EEG)を人間の専門家と同等の精度で解釈できるかどうかを検証している。
世界の多くの地域では、脳波の波形特性から臨床的意味を解釈する人間の専門家が不足しており、AIベースの自動化ツールの必要性が高まっている。脳波を読む専門家は、医療制度が最も発達している国であっても、脳波解釈のフェローシップ・トレーニングを受けていない医師であることが多く、そのためにてんかんの誤診を増やしている事実があるという。研究では、2014年から2020年の間に記録されたアノテーション済み大規模脳波データセット(3万件を超える)を用い、畳み込みニューラルネットワークモデルである「SCORE-AI」を構築し、その性能を検証した。SCORE-AIは人間が関与することなく、日常的な臨床脳波の解釈において専門家レベルの性能を達成しており、実際、4種類の脳波異常について、AUCとして0.89~0.96という高い識別精度を示していた。
SCORE-AIは、これまでに発表されたAIモデルと比較して、より複雑な脳波異常の分類を可能とし、包括的に日常的な脳波評価を行う最初のAIベースモデルの1つとなる。特に脳波中のてんかん様活動の同定は、てんかんの正確かつタイムリーな診断に役立つことが期待されている。
参照論文:
Automated Interpretation of Clinical Electroencephalograms Using Artificial Intelligence
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