AR技術が医療機器販売を刷新

医療機器の販売プロセスにおいて、従来型のパンフレット配布は静的な情報しか提供できず、医療機器の可能性を十分に伝えることが容易ではなかった。オーストラリアのimmertia社は、この問題に取り組むため、AR(拡張現実)とAI技術を組み合わせ、医療機器の展示および販売方法を変革するプラットフォーム「EnhanceAI」を開発している。

immertiaの発表によれば、EnhanceAIは、医療従事者がスマートフォンでQRコードをスキャンすることにより、医療機器の3DモデルをARを用いて自身の環境に投影することが可能となる。この視覚化技術と、営業担当者を模したAIコンシェルジュを組み合わせることで、リアルタイムで顧客の問い合わせに対応することができるという。

この技術により、顧客はより多くの情報に基づいた医療機器の選定ができ、従来の製品パンフレットやビデオデモンストレーションへの依存度が減少する可能性があるとしている。immertiaは現在、EnhanceAIのパイロット版テストに参加する医療機器メーカーを募集している。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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