Boston Medical Sciences – シードラウンドで4億円を調達

ハーバード大学医学部、およびマサチューセッツ総合病院で教員・研究者を務める医師が2023年4月に設立した、Boston Medical Sciences株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:岡本将輝)は、Beyond Next Ventures株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:伊藤毅)から第三者割当増資を実施したことを明らかにした。また、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が提供する2023年度「ディープテック・スタートアップ支援事業(STSフェーズ)」にも採択され、エクイティ・助成金を合わせて総額4億円規模の資金調達となる。

大腸がんは国内がん種別罹患数1位、死亡数2位を占め、これらの数は増加し続けている。世界的にも巨大な疾病負荷を持つこの大腸がんによる死亡は、早期発見と早期医療介入により十分に回避することが可能であるにもかかわらず、「精密検査を受けることへの抵抗感」が最大の障壁となっている。大腸がんの精密検査は、多量の下剤服用が必要であること、内視鏡の挿入、検査準備および検査時間の長さなどによって、多くの要精密検査者に忌避される傾向にある。

Boston Medical Sciences社はAIの研究開発、医療画像解析、臨床医学への強力な技術・経験をバックグラウンドとして、「下剤不要のバーチャル内視鏡検査システム」である「AIM4CRC」を世界で初めて、日本から臨床実装することを目指す。身体的・精神的侵襲性の低い高精度検査を実現し、精密検査忌避者を検査の場に呼び戻すことで、大腸がんによる死を根絶することが同社の願いだ。

調達資金の使途は、1. 特許出願済みのコア技術をベースに、さらなる高精度化とプロダクト化に向けた研究開発、2. 臨床検証と共同研究の推進(ハーバード大学医学部/マサチューセッツ総合病院 3D Imaging Researchを含む)、3. エンジニア/リサーチャーの採用強化、4. 薬事・QMS/臨床開発の採用強化、となる。

Boston Medical Sciences社は「早期発見・予防の力で世界から大腸がん死をなくす」という理念の下、研究開発およびビジネス戦略のプロフェッショナルらが集い、最速・最短での当該技術の臨床実装を推進する。

 

Beyond Next Ventures パートナー・執行役員 橋爪克弥氏コメント:

日本でも数千万人規模で未受診とされる大腸がん検査の負担を軽減し、早期発見・早期治療の促進によって大腸がんによる死の根絶を目指す同社のビジョンに深く共感し、Boston Medical Sciences社へ新規出資を行いました。医師起業家である岡本氏と3年前に出会い、医療×AIに関する深い知見、研究・臨床・事業へのバランス感覚、周りを巻き込む人柄や行動力に惚れ、一緒に仕事をしたいとずっと思っていたので、この機会をとても嬉しく思います。大腸がん罹患数が日本で1位ということは、自分の家族や親戚、友人などまわりの誰かが罹患する可能性が高いとも言えます。数年後には同社の技術が社会に実装されはじめ、10年後には大腸がんの発症率が低下し始める未来を信じ、岡本社長、そしてBoston Medical Sciences社のチームとともに私も創業メンバーとして関わってまいります。

【Boston Medical Sciences株式会社(Boston Medical Sciences, Inc.)】
本社:東京都中央区日本橋本町3-7-2 MFPR日本橋本町ビル3F B-PORT内
研究開発拠点(BMS Research)*:東京都中央区日本橋小伝馬町14-10 2F
*23年10月開設予定
創業者・代表者:岡本 将輝
主な事業:非侵襲的大腸がんスクリーニングAIシステムの研究開発と臨床実装
URL:https://b-ms.tech/

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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