後腹膜肉腫の悪性度をCT画像から予測

後腹膜肉腫は、後腹膜に存在する神経・筋・脂肪から発生する肉腫(サルコーマ)の総称で、早期発見が困難なこと、また再発を繰り返すことから一般的に予後不良の悪性腫瘍として知られる。英国の研究チームはこのほど、後腹膜肉腫の悪性度を予測するためのラジオミクス分類モデルを開発し、その性能を独自に検証した。

The Lancet Oncologyから公表された研究論文によると、本研究では、後腹膜肉腫のネオアジュバント放射線療法に関する第3相STRASS試験でリクルートされた患者コホート、および英ロンドンのRoyal Marsden Hospitalのレトロスペクティブコホートを利用している。外科的切除に移行した18歳以上の原発性平滑筋肉腫または脂肪肉腫を持つ患者で、造影CTスキャンが利用可能な者を対象者として、CTベースのラジオミクス分類モデルを開発した。独立した検証によって、AUROCは0.928を示し、組織学的悪性度をCT画像から高精度に予測できることを明らかにしている。

チームは、「本手法により、後腹膜肉腫の組織型および悪性度を優れた性能で予測できる。このことは、後腹膜肉腫の診断とリスク層別化を改善する上で重要な意味を持つ可能性がある」として、研究の価値を強調している。

参照論文:

A CT-based radiomics classification model for the prediction of histological type and tumour grade in retroperitoneal sarcoma (RADSARC-R): a retrospective multicohort analysis

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