カリフォルニア大学バークレー校はこのほど、オープンソースのデータプラットフォームを利用し、糖尿病などの代謝異常疾患の治療を強化する取り組み、「Agile Metabolic Health」プロジェクトを立ち上げた。
JupyterHealthと呼ばれるこのプラットフォームは、カリフォルニア大学バークレー校のコンピューティング学部を中心に多数・多施設の専門家によって構築される。Agile Metabolic Healthプロジェクトは9月にボランティアからのデータ収集を開始しており、2024年には得られた情報をプラットフォームの初期バージョンに組み込みたいとする。グルコースデータはその後すぐに追加される予定で、2025年にはUCSFの一般内科、糖尿病クリニック、体重管理クリニックでもこのプラットフォームが試験的に導入される。
プロジェクトはまず、糖尿病治療の改善に焦点を当てる。現状の標準的治療では、糖尿病患者は血糖値の3ヶ月平均値に基づいて治療を受けているのに対し、ウェアラブル技術によって臨床医がリアルタイムの血糖値データにアクセスできるようにすることを目指す。将来的に、収集データはデジタルバイオマーカーアルゴリズムの開発と検証に使用されることを見込み、当該疾患領域への医学的な革新をもたらすことを期待している。
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