このほどBritish Journal of Sports Medicineに掲載された研究論文では、「1日の歩数が心血管疾患(CVD)の発症、および死亡率に影響する程度」をウェアラブルデバイスを用いた大規模試験によって明らかにしている。
最終的に7万人以上となった研究対象者は、毎日16時間以上を3日以上に渡って、手首にウェアラブルデバイスを装着して身体活動が評価され、ここでは加速度計ベースの機械学習モデルを用いて分類が行われた。その後のCVD発症や死亡の追跡の他、多面的な交絡因子を測定している。結果、1日4,000歩未満は5.4%の粗死亡リスクを示した一方、1日8,000歩を超える歩数では粗死亡リスクは3.1%と低値を示した。また、新規発症のCVDに関しても量反応関係が観察され、歩数が増えるごとに発症リスクが低減していた。
本研究では、特に「座りがちな人が1日の歩数を増やすことの重要性」を強調しており、死亡率とCVDリスクをともに減少させる最適な歩数は「1日9,000~10,500歩である」と結論付けている。
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