「美容注射後の顔貌変化」を予測するAIシミュレーター

美容医療の施術後、どのような容姿となるのか、不自然に見えないかなど顧客の不安は尽きない。米国で美容医療を展開するBeautyFix Medspa社は、デジタルヘルス企業であるEntityMed社が開発した「注射剤による顔貌変化を予測するAIシミュレーター」の提供開始を発表した。

本シミュレーターは、アップロードした自身の顔写真に対し、ヒアルロン酸やコラーゲンなどのフィラー注射、あるいはボトックス(ボツリヌス毒素)注射などを施術した際にどのような顔貌変化が予想されるか、AIアルゴリズムを用いて視覚化する。注射数の増減に応じた変化の視覚化も可能で、シミュレート開始から30秒で画像を提供する。同社の発表では、臨床グレードの注射剤用AIシミュレーターとして「米国市場でアクセス可能なものでは類をみない高水準な製品レベル」を謳っており、1万人以上の患者を対象にテストが行ってきたという。

BeautyFix MedspaのCEOであるMaya Benayoun氏は「この独自技術によって顧客とデジタルでつながり、恐怖心や抑制心に対処するだけでなく、施術後に望む結果を誰もが極めてリアルにイメージできるようになる」と語った。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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