医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例AIを巡る医療経済・政策Google - 機微情報となる「健康関連位置履歴」を削除へ

Google – 機微情報となる「健康関連位置履歴」を削除へ

Googleはこのほど、ユーザーが中絶クリニックなど「特にプライバシーの観点から重要性の高い場所」を訪れた際の位置情報について、自動的に削除する機能を実装することを明らかにした。Googleはこの機能を「今後数週間の内に追加する」としている。

Googleアカウントの位置情報履歴はデフォルトでオフであるが、現状、仮にオンにした場合であっても、いつでもデータを削除することはできるという。一方、新しいプライバシー保護機能においては、カウンセリングセンターやドメスティックバイオレンスシェルター、不妊治療センター、中毒治療施設、ダイエットクリニック、美容整形クリニックなど、特に機微情報となる可能性の高い場所からのエントリーについては、直ちにその位置情報を削除することになるという。Googleでバイスプレジデントを務めるJen Fitzpatrick氏は「我々は、我々の製品を使用する人々のために堅牢なプライバシー保護を提供することにコミットしている。さらに保護を強化し、改善するための新しい方法を探し続けている」と、プライバシー重視の姿勢を強調する。

米国保健社会福祉省の公民権局は今月、「中絶やその他の生殖医療に関連する個人の保護医療情報」を連邦法と規則でどのように保護するかについて、そのガイダンスを発表した。また、スマートフォンなどの個人所有デバイス上の「保護されるべき医療情報」を明確にし、健康アプリを使用する際のプライバシー保護に関する提言も行うなど、米国は同領域の規制強化を進める姿勢を鮮明にしている。

関連記事:

  1. Google – AIによるヘルスケアイノベーション
  2. ヘルスケアにおけるGoogle Cloudの加速
  3. 米大手ヘルスケアプロバイダーとGoogle Cloudの提携
TOKYO analytica
TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事