スタンフォード大学医学部(Stanford Medicine)の研究チームは、電子カルテデータベースを利用し、植込み型医療機器の安全性向上を図るAIアルゴリズムを開発した。同大の運営する医療系メディアScopeにて先週公開された。
研究チームは、同施設で治療を受けた患者の匿名化医療データベースを利用し、特定の植込み型デバイスを利用した際の感染率や入れ替えまでの期間、患者の痛みレベルなどを推定するAIアルゴリズムを構築したという。アルゴリズムの有効性をテストするため、人工股関節置換術の患者で検証を行なったところ、患者ごとの合併症を正確かつ効率的に推定することができた。
研究の詳細は、オープンアクセスのオンラインジャーナルnpj Digital Medicineへの研究報告から確認できる。HIT Infrastructureによる研究者へのインタビューでは、「医療記録は隠れた情報で満ちている。集積と解析を繰り返すことで、どのデバイスがどの場面で最も信頼に足るかまで予測できるようになる」と述べた。