27日、フランスの研究者たちが開発したAIボイスアシスタントが公開された。新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、これに伴う症状発現に苦しむ人々をサポートするもの。新サービスではAIアシスタントと電話口で話すことにより、症状の重篤度に応じた適切な受診先案内を受けることができる。
Reutersが28日報じたところによると、「AlloCovid」と名付けられた同サービスはフランス国内から現在誰でも利用することができるという。フランス国立保健医学研究所(Inserm)やパリ大学、鉄道会社であるSNCFなどのグループによって開発された。電話口では郵便番号を確認されるものの名前を明かす必要はない。現症状やこれまでの経過などに基づき、適切な受診先に誘導することができるとのこと。また、このシステムでは同時に1000件の問い合わせに対応することを可能とした。
ヘルスケア領域においてもAIチャットボットなどの技術が急速に普及するが、モバイルアプリやオンラインベースのプラットフォームなどでは特に高齢者にとっての利用障壁が高い。重症化リスクの大きい高齢者を度外視しない、実際的な技術利用に注目が集まっている。