米ノースカロライナ大学チャペルヒル校(UNC)とヴァンダービルト大学医療センター(VUMC)の研究チームは、COVID-19が深刻な疾患・合併症に関連し得る遺伝子発現をどう変化させるかについて、機械学習手法を用いた研究に取り組んでいる。
UNCがこのほど明らかにしたところによると、同研究チームは、Googleのフィランソロピー部門であるGoogle.orgから50万ドルの研究助成を受け取ったという。本研究では4,000名以上から成るヒスパニックコホートから、過去16年間に渡って収集された血液サンプルを分析して行われるという。コホートが所在するテキサス州キャメロン郡は、米国で最も高率なCOVID-19発症を認めるエリアのひとつで、コホートの一定数にも新型コロナウイルスへの感染が確認されている。研究チームは、新型コロナウイルス感染の前後でのRNA発現プロファイル、および感染のない他のコホート参加者プロファイルとも比較することで革新的な知見導出を目指す。
UNCで疫学部門の教授を務めるKari North氏は「新型コロナウイルス感染による特定の遺伝子発現の変化を特定することは、極めて重要な科学的知見になる」とし、期待される研究成果への大きな期待を示している。