カナダ・アルバータ州エドモントンに所在するアルバータ大学はこのほど、ヘルスデータの管理・分析を行う新しいプラットフォームを立ち上げた。ビッグデータ・プレシジョンヘルス・機械学習などを主要なキーワードとして、関連研究推進のための強力なツールとなることが期待されている。
アルバータ大学が明らかにしたところによると、DARC(Data Analytics Research Core)と呼ばれるこの新しいプラットフォームは、ヘルスデータのプライバシー規制や医療システムにおける州の情報共有基準に準拠した、安全環境での高性能コンピューティングと機密データ保存を実現しているという。また、DARCは統計・データ可視化・予測モデリング・機械学習のためのスケーラブルなシステムであるSAS Viyaも備えている。この統合プラットフォームにより研究者は、ビッグデータ分析やAI開発に基づくe-ヘルスイノベーションを加速させることができる。
プロジェクトを率いるLawrence Richer研究担当副学部長は「ヘルスデータ研究のコンピューティングに関する重要な要件が一貫して満たされており、データ共有を促進する環境によって実際に多くのデータが共有できるようになるだろう」と述べる。直近では、アルバータ州保健局がテラバイト級の画像診断データをDARC環境に転送し、プライバシーを保護しながら研究向けの演算処理を実現するなど、その価値を発揮し始めている。
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