近年、人工知能はますます医療界で実用されるようになってきた。医療商品の開発に貢献しているだけでなく、医師の人手不足といった社会問題の解決にも一役買っている。中国医療科技網によると、中国動脈網は、医療AIの治験分野における「4つの機会と4つの危機」について分析したという。
今後、AIの導入が期待される「4つの機会」とは、「(1)治験の第II相における基準設定、(2)治験の第II相における臨床活動の識別、(3)非構造化テキストからのサンプルの抽出、(4)事務作業の自動化」だという。また、4つの危機とは、「(1)臨床においてAIが学習し続けられる能力、(2)AIの判断や識別の安全性、(3)AIの医療技術についての審議、(4)患者の個人情報やセキュルティーなどのシステム管理」だとされる。
これらの危機を克服し、機会を十分に活用できれば、人工知能が医療の発展の大きな一助となることは間違いないだろう。中国衛生局の関係者も、医療AIにはまだまだ潜在能力があると考えているようだ。現段階では、人工知能を医療分野でうまく扱っている国は少なく、まだまだ課題も多い。中国医療科技網は、今後はAIの開発に注力するだけでなく、そこからもたらされる変化にも適応していく必要があると指摘している。