米大学、ヘルスデータからAIが個人を特定する危険性を指摘

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米カリフォルニア大学バークレー校の研究チームは、医学ジャーナルJAMA Network Openにて公表した新研究において、近年のAI技術によってヘルスデータから個人情報を容易に特定できることを明らかにした。その上で、現在の法規制では個人情報保護が十分でないことを指摘し、警鐘を鳴らしている。

The Weekによると、研究チームは、活動量計やスマートウォッチ・スマートフォンなどのデバイスから集積される日常のヘルスデータをAIによって解析することで、個人を特定できることを指摘したという。研究を率いたAnil Aswani教授は、「たとえばFacebookのような詳細な個人記録を入手し、ヘルスデータと抱き合わせることで、高度な個人情報として市場に売ることさえ可能である」とし、早急な規制整備の必要性を強調している。

近年、ヘルスケア分野におけるAIの進展は目覚しいが、特にウェアラブル端末などから得られた生体情報の取り扱いを規定する法整備は世界的に遅れており、事実上メーカー側の良心に委ねられている現状がある。オンライン科学メディアScience Xの報道では、企業経営者や不動産管理業者、クレジットカード会社などが、AIを使って詳細な個人情報を取得するケースが増えれば、深刻な差別問題にも発展するとしている。