仏ReportLinkerの研究結果によると、ヘルスケア産業におけるAI開発の市場は、ここ数年の間に急激に伸びるとされている。ヘルスケア産業におけるAIの市場規模は、2018年時点では約2200億円(20億ドル)だが、6年後の2025年には約4兆円(361億ドル)にも達するとされており、これが実現すると、年成長率は驚異の50.2%となる。
複雑なビックデータをAIが解析をし、その成果を医療現場に応用することが次第に可能となっている昨今、医療コストを抑えたいという現場のニーズは、マーケット拡大を押し上げる主なファクターとなっている。それ以外の要因としては、コンピューターの演算能力の向上、医療で使われるハードウェアのコストが下がっていることが挙げられる。一方、成長率を低下させる懸念点としては、AI導入に積極的でない医療従事者もいるということ、そしてメディカルソフトウェアに関する明確なガイドラインが今のところないといったことが挙げられる。
同社のレポートでは、北アメリカ地域が最大の伸びを占めると予測しており、その中でもアメリカが医療分野におけるAI活用で世界を牽引しているとされている。アメリカでは、ウェアラブルデバイスや各自で定期検査ができる道具など、パーソナルケア商品がすでに一般消費者に広がっている。この動きがAIヘルスケア産業の伸びを加速させていると考えられる。