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トランプ大統領 AI開発促進を図る大統領令に署名

米ドナルド・トランプ大統領は11日、AI開発促進を図る大統領令「American AI Initiative」に署名した。中国の加速するAI技術向上に対抗したもので、今後AI分野への優先的な投資拡大が見込まれる。特にヘルスケアにおけるAI技術開発は重点分野の1つと考えられ、企業・大学の新規参入も大幅に増加する見通しだ。

Popular Scienceは、カーネギーメロン大学コンピュータサイエンス学部のTom Mitchell暫定学部長のコメントとして「キーとなる領域は医学分野で、AIは既に多くの成果を示しているが発展の余地も多大にある。政府が特に注力すべきは、患者の個人情報を守りながら大規模データの利用を促進する方法だ」と報じている。

米国での医療記録は施設単位での管理に終始することが多く、医学研究利用を前提とした組織横断的な大規模データベース構築は非常に難しかった。これは技術的問題ではなく、法規制を含めた体制の問題であったため、今回の大統領令をもって事態が好転することも期待されている。CNNは「中国が緊張感を持って事態を注視」していることを指摘し、両国の覇権争いは熾烈を極めようとしている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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