イスラエルのヘルステックZebra Medical Visionは、既存の医療画像システムに導入することで、気胸や脳出血といった緊急疾患の見逃しを抑制するAIシステムを開発した。画像上に緊急疾患の存在が確認された際、放射線部門や救急部門に警告することで早急な対応を促す機能も併せ持つ。
Health Data Managementの報道によると、このAIシステムは、オンプレミス型・クラウド型のどちらでも導入が可能で、既に撮影済みの画像に対しても解析を加えることができるという。米Einstein Medical Center放射線診断科のTerence Matalon医師は「実際の臨床研究においても、同社のシステムは診断の効率化と、放射線科医の正診率向上に高い潜在能力を示した」とし、その有用性に大きな信頼を示している。
Zebra Medical Visionは、AIを利用した医療画像解析技術に定評があり、TechCrunchは過去に、同社がNVIDIA等から30万ドル超える資金を調達していることを報じている。ヒューマンエラーによる緊急疾患見逃しを防ぐことは、AIの利用価値が高い状況の1つで、今後各国への同種技術の普及も進むだろう。