医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例AIを巡る医療経済・政策米トーマスジェファーソン大学学長 AI時代の医学生選抜に提言

米トーマスジェファーソン大学学長 AI時代の医学生選抜に提言

日本を含む多くの国々で、医学部やメディカルスクールへの入学には高い学力が求められる。ただし、そのほとんどが記憶力・語学力・計算力といった古典的能力指標に基づく選定で、時代の変容に伴う大きな変革はみられていない。米トーマスジェファーソン大学学長は、このような現状に一石を投じようとしている。

CNBCの報道によると、同大学のStephen Klasko学長は、既存の選抜システムが医師の創造性を台無しにしている事実を指摘し、Googleなどの先進企業にならった、創造的な問題解決能力によって医学生は選抜されるべきだという。背景には、AIを含む医科学技術の向上に伴い、網羅的な医学知識を完全に記憶することの意味が薄れるとともに、医師により高い人間性を求めらている現実がある。

日本では入学試験形態の多様化が進み、独自の選抜スタイルをとるケースも増えているが、特に医学部に関しては古典的な評価が堅持されている傾向が強い。AIの台頭によって医療システムの在り方が大きく変わろうとしている今、本質的に医師に求められる能力も異なるものになろうとしている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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