AIを利用し非アルコール性脂肪肝炎を予測

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アルコールをほとんど摂取しない人に起こる脂肪肝のうち、肝硬変・肝がんへの進行リスクがあるものを非アルコール性脂肪肝炎(NASH)と呼ぶ。NASHの確定診断のためには、実際に幹細胞を取って病理検査を行う必要があるが、近年、AIによってNASHを非侵襲的に予測しようという動きがある。

Gastroenterology & Endoscopy Newsの報道によると、米ボストンのOM1は、患者の臨床所見からNASHを予測する機械学習アルゴリズムの開発に取り組んでいるという。研究を率いるKathrym Starzyk氏は「肝生検は施行に一定のリスクがあるばかりか、一部の患者には施行そのものができない」と話し、新しい非侵襲的診断法の必要性を強調する。

日本国内においても肝炎ウイルスに感染のない肝がん患者数が増加しており、背景にはNASHの存在が指摘されている。NASHには生活習慣改善を含めた早期からの医療介入が必要だが、健康診断が広く行われている日本では、特に新しい非侵襲的診断法が有効に働く可能性もある。

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TOKYO analytica
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1. M.Okamoto MD, MPH, MSc
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。専門はメディカルデータサイエンス。ロンドンでのベンチャーエンジニアを経て、英国内の大学で医療データベース研究に従事。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。