米フロリダ大学の研究チームは、集中治療室(ICU)における患者データを集約・解析することで、重篤な病態の変化を予測することのできるAIシステムを開発した。
同大学の公表によると、DeepSOFAと名付けられたこのシステムは、ICUのように時間的な制約を強く受ける環境下でも、効率的な情報処理によって医師の最適な決断をサポートすることができるという。研究に携わったAzra Bihorac医師は「ICUにおいては多くの情報が溢れるが、医師が知りたいのは”患者がどうなっているか”という端的なものだ」とし、システムの重要性を強調する。
ICUのように容体の安定しない患者を多く抱える環境では、1つの好ましくない医学的判断が致命的な結果を招く。研究チームは、DeepSOFAの電子カルテへの統合を進め、医療機関内で随時解析し続ける環境を構築したいとしている。