ヘルスケアにおけるAI利用促進は、医療者に必要とされる前提知識も大きく変えようとしている。UAEのガルフ医科大学では、医学生向けのAI教育を目的としたセンターを設立するなど、率先した先端教育の展開を図っている。
UAEの教育系メディアEdarabiaの報道によると、ガルフ医科大学に設置されたセンターは最大500床となる付属病院で、臨床利用を含めたヘルスケアAIの全般教育が医学生に対して行われるという。同大学のHossam Hamdy教授は「医学生がAIについて十分な教育を受けていないことは深刻な問題だ」とし、時代に即応した医学教育の必要性を訴える。
医学生の基礎教育にAI科目が必要となる可能性については過去にも紹介したが(過去記事)、実臨床での利用を含めた実践教育の場を提供しているケースは世界的にも珍しい。AI技術のさらなる浸透は、医学教育のあり方にも大きな変革をもたらすかもしれない。