中国・上海中医薬大学と米国・サウスフロリダ大学の研究チームは、手首に装着し脈波を捉えるポータブルデバイスを利用し、2型糖尿病およびその合併症の診断・管理への有効性を示した。研究成果は23日、学術誌JMIR mHealth and uHealthにて公開された。
研究チームの論文によると、健常人・糖尿病患者・合併症(高血圧症および脂質代謝異常症)を持つ糖尿病患者の各群から混合したデータセットを構築したという。手首型の脈波測定器から得られたパラメータを利用し、機械学習アルゴリズムに学習させたところ、高い精度で糖尿病ありなし、合併症ありなしを識別できたとのこと。
糖尿病の診断・管理には血液サンプルが欠かせず、ある程度侵襲的な検査を要する現状がある。手首からの脈波測定は非侵襲的で、強い痛みも伴わない。追跡研究を含めた更なる有効性検証を通し、疾患スクリーニングや合併症コントロールへの利用が期待される。