手首装着の小型デバイスで糖尿病を診断

Photo by iStock

中国・上海中医薬大学と米国・サウスフロリダ大学の研究チームは、手首に装着し脈波を捉えるポータブルデバイスを利用し、2型糖尿病およびその合併症の診断・管理への有効性を示した。研究成果は23日、学術誌JMIR mHealth and uHealthにて公開された。

研究チームの論文によると、健常人・糖尿病患者・合併症(高血圧症および脂質代謝異常症)を持つ糖尿病患者の各群から混合したデータセットを構築したという。手首型の脈波測定器から得られたパラメータを利用し、機械学習アルゴリズムに学習させたところ、高い精度で糖尿病ありなし、合併症ありなしを識別できたとのこと。

糖尿病の診断・管理には血液サンプルが欠かせず、ある程度侵襲的な検査を要する現状がある。手首からの脈波測定は非侵襲的で、強い痛みも伴わない。追跡研究を含めた更なる有効性検証を通し、疾患スクリーニングや合併症コントロールへの利用が期待される。

前の記事外科医の手の動きから手術手技を識別するAI
次の記事泌尿器科がんのAI技術展望
TOKYO analytica
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。
The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc, PhD
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員を経て東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。