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ブラジルの手話翻訳アプリ Hand Talk – Google AI Impact Challengeから75万ドルの助成

Googleは世界における社会・人道・環境にかかる重大な問題をAIの活用を通じて解決を図る案を募り、資金の助成と同社による専門サポートを与えるプロジェクト『Google AI Impact Challenge』を開催している。

ラテンアメリカの民間資本投資協会LAVCAの公表によると、ブラジルの手話用リアルタイム翻訳プラットフォーム『Hand Talk』が最優秀プロジェクト20のひとつに選定され、Googleから75万ドルの助成を受けたという。助成金とGoogleの専門家によるサポートで、Hand Talkは手話翻訳の質向上と、国際標準化としてアメリカ手話(ASL)の翻訳サービス開始を目指す。

聴覚障害者のコミュニケーションの壁を破ることが使命のスタートアップHand Talkは、2012年に創設された。同社はポルトガル語からブラジル手話(Libras)への自動翻訳をWebアプリとモバイルアプリで展開している。世界保健機関WHOによると、世界の約3億6千万人の聴覚障害者のうち、約80%が自国の言語を理解できない問題を抱えているという。優良なアクセシビリティを提供する同種のAI技術開発(過去記事)は、重要な社会的使命を果たすことが期待されている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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