Apple Watchが生理・月経周期トラッキングに参入する衝撃は? – WWDC 2019 より

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Apple Watchで不整脈を検出する研究『Apple Heart Study』(過去記事)は、心房細動に有効というひとつの決着を見た。アメリカ心臓病学会(ACC: American College of Cardiology)年次総会での発表、そしてFDAからの承認。少なくとも米国においては、既にApple Watchが医療機器であることに疑いの余地はない。

毎年6月恒例の開発者会議WWDC 2019で、Appleが選んだ次の主戦場は女性の健康『生理・月経周期のトラッキング』であった。Crunchbase Newsでは、先行する月経周期アプリのビッグネーム『Clue』『Flo』『Ovia』を引き合いとして紹介し、業界に与える衝撃を予想している。ClueのCEOであるIda Tin氏は「女性の健康増進のため、Appleの参入を歓迎する」と述べながら、利用者数1100万人を擁する同社のサービスに自信をのぞかせている。

後発の自社サービスで、サードパーティ製の先行アプリを飲み込むスタイルは、プラットフォーム提供者としての巨人Appleの姿である。目先の利益を必要とせず、個人の健康情報にはセキュリティ最優先という大義を掲げ、Appleは女性の健康にどのような革新を起こすのか、その答えが楽しみである。

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TOKYO analytica
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The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。専門はメディカルデータサイエンス。ロンドンでのベンチャーエンジニアを経て、英国内の大学で医療データベース研究に従事。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。