「耳が聞こえなければ、まるで何も起こっていないかのようだ」
米Area 23社とWavio社は、聴覚障害者向けに、生活環境下での危険音の発生を知らせるAIデバイスを開発した。壁に取り付けて利用するこのデバイスは、危険音の発生を自動識別し、利用者のスマートフォンにアラートを送ることができる。
Medical, Marketing and Mediaの報道によると、「See Sound」と呼ばれるこのプロダクトでは、75の生活音(叫び声・サイレン・ガラスの割れる音など)をアルゴリズムが識別し、Wi-Fiを通じて利用者のスマートフォンに警告することができるという。両社はSee Soundにより、2019年のCannes Innovation Lions Grand Prixを受賞している。
聴覚障害者において、異常事態への知覚の遅れは深刻な問題であり、技術による生活のサポートは極めて有効なAI活用例のひとつと言える。同製品の世界的な市場展開を前に、ヘルスケア業界からの注目も集まる。