オランダ・アムステルダムに本拠を置くPhilipsは、生体センサーを利用した転倒検知・予測を行うAIシステムを活用し、高齢者を守る「Home Safe」プロジェクトに取り組んでいる。
MEDICA Magazineの報道によると、本プロジェクトはドイツの健康保険ファンド・Techniker Krankenkasseとの協力によって展開されているという。PhilipsのAIアラートシステムでは、生体センサーから高齢者の転倒を検知し自動的に救護要請を行う機能に加え、既往歴や転倒歴を含む各種背景情報から「30日以内の入院可能性」を算出する機能までを実装する。
高齢者の転倒による入院は身体機能の著しい低下を招くことが多く、生命予後にさえ重大な影響を及ぼす。PhilipsのAndreas Landgraf氏は「転倒時に助けを求める高齢者は20%程度で、残りは助けを求めることそのものができないか、あるいは注意を引くことを厭う現状がある」とし、自動アラートシステムの潜在的有用性を指摘する。