入院患者の転倒を防ぐAIモニタリングシステム

米ネバダ州リンカーンに所在するBryan Medical Centerでは、リハビリ部門の入院患者における転倒事故を防止するため、AIによるカメラモニタリングシステムを導入している。

Modern Healthcareの報道によると、同センターは3年前からOcuveraとの提携によって、モニタリングシステムの導入と実運用を進めてきたという。20万時間に及ぶ映像から学習したAIシステムでは、患者の動き・毛布の位置などをレビューすることで「患者がベッドから立ち上がろうとするリスク」を予測し、看護師らのスマートフォンにアラートを送ることができる。体重ベースの感圧センサーによる警告システムなどに比べ、単なる寝返りや、本に手を伸ばすだけの動きで誤警報を発する可能性も大幅に削減されているとのこと。

ECRIに記録される患者インシデントの約10%が「転倒」であり、特に身体機能障害や認知機能障害を伴う患者が主体のリハビリ部門では、転倒リスクが極めて高くそのコントロールは重要な課題と言える。患者自身による無理のある離床を事前に捉えることで、医療者による適切なサポートが転倒予防に繋がる可能性は高く、臨床現場における知見集積に期待が大きい。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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