英国において新しいAIアプリ「docandu」が公開された。これは、これまで医療機関ごとに蓄積されていた患者個人の医療記録をクラウド上に保管し、患者自らが自由に参照できるようにするもの。また、搭載されたAIは患者からの健康関連の質問に対し、個人医療記録に基づく個別化された回答を行うことができる。
英The Daily Starは今月、このAIアプリの詳細を報じている。docanduの利用によって患者記録の参照性が高まり、医療情報の有効利用が促進されるだけでなく、遠方の専門医に対しても高速・安全にデータを共有できることから、セカンドオピニオンや遠隔診療の幅を広げるものとしても期待される。
英国においてもCOVID-19の感染拡大に伴う外出・活動制限は深刻で、急を要さない診療・手術に関する予約は全て延期となるなど、医療機関の体勢にも大きな変化がみられる。さらに、多くのGP surgery(英国の一般的診療所)も一時閉所しており、市民の日常的な傷病管理は危機的状況を迎えようとするなか、在宅で医学的アドバイスを得られるバーチャルケアシステムへの需要は益々大きくなっている。