米食品医薬品局(FDA)は先週、注意欠陥・多動性障害(ADHD)の治療を目的としたゲーム「EndeavorRX」について、デジタル治療として承認することを公表した。同ゲームはAkili Interactiveが開発したもので、ADHD患者に対する長期間の臨床試験を経てその有効性を示してきた。
FDAの公表によると、600人以上のADHD診断済みの児童に対して行われてきた複数の臨床試験の結果を踏まえ、今回の承認に至ったという。注意機能の改善が期待される同ゲームは今後、医師による処方としても患者に提供されることとなる。
ゲームベースで構築された治療法が、特定疾患に対してFDAの承認を受けるのは初めてで、今後同等の研究開発計画が加速することも予想される。成長分野として多大な期待を受ける「デジタル治療」における新たな旗手となるか、注目が集まっている。
なお、Akili Interactiveによるアナウンスはこちら。無作為化比較試験(RCT)の結果はThe Lancet Digital Healthにて公開されており、無料で全文を読むことができる。