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ペンシルベニア大学 – AIによるアルツハイマー病治療薬の開発

米ペンシルベニア大学ペレルマン校の研究チームは、60,000人を超えるアルツハイマー病患者の遺伝子・画像・臨床データから、アルツハイマー病における新しいバイオマーカーの特定を目指している。アルツハイマー病のより正確な診断バイオマーカーの特定は、創薬ターゲットともなり得るため、新規治療薬開発に結びつく可能性からも大きな注目を集める。

Health IT Analyticsが報じたところによると同大学は、米国立衛生研究所(NIH)から1780万ドルに及ぶ研究助成を受け、11の研究センターと共同した大規模研究を推進している。研究を率いる放射線医学分野教授のChristos Davatzikos氏は「アルツハイマー病をはじめとする神経変性疾患は、非常に不均一な所見を呈する」とした上で、この不均一性こそが、これまでアルツハイマー病をターゲットとした多くの治験が失敗に終わってきた理由であると指摘する。

研究チームは、視覚的に検出することは不可能なものも含め、複雑なパターンをAIによって捉えることで、アルツハイマー病の診断と進行予測に寄与するバイオマーカーの特定を目指す。Davatzikos氏は「我々はアルツハイマー病という用語を再定義したい」と話し、既存の枠組みは複数のサブセットを包括した概念となっている可能性があるとしており、その一部に顕著な治療効果を示す薬剤を導出し得る点までに言及している。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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