米Newsweek誌はこのほど、医療専門家からの詳細な評価に基づく「世界スマート病院ランキング2021」を公開した。これはAIやロボット、高度データ処理技術などを含む「スマートテクノロジー」の領域で世界をリードする250の病院を表彰するもの。ヘルスケア領域におけるスマートテクノロジーはこの2年間に急速な発展をみたが、その背景には新型コロナウイルス感染症の拡大と、それに伴う積極的な規制緩和、新技術への投資拡大がある。
Newsweekの公表したランキングによると、トップ10のうち8つが米国の主要病院となっている。1位から順にメイヨークリニック、ジョンズホプキンス病院、クリーブランドクリニック、マウントサイナイ病院、マサチューセッツ総合病院が挙げられている。欧米諸国に所在する病院を除けば、イスラエル最大のシェバ医療センターが13位、インドのフォルティス記念研究所が23位、シンガポールのジョンズホプキンス・シンガポール国際医療センターが30位となった。日本からは東京大学病院が39位で最高位、京都大学病院が53位、名古屋大学病院が72位と続いている。
医療機関が必要とするスマートテクノロジーの上位には遠隔医療がある。医療提供体制の変革を求められたパンデミック下にあって、ケアの提供・患者モニタリングのいずれについても技術の恩恵は計り知れない。上位スマート病院群は、遠隔医療プラットフォームの実臨床導入を率先して進めたことが1つの特徴となる他、AI・ロボット手術・デジタルイメージング・ITインフラ・EHRなどによって、ヘルスケアの未来を先導している。
関連記事: