感じることのできる「義手」

米フロリダ州ボカラトンに本拠を置くフロリダアトランティック大学の研究チームは、液体金属を使用した「伸縮性のある触覚センサー」を指先に組み込むことで、感じることのできる義手を開発している。

同大学がこのほど明らかにしたところによると、触覚センサーによる種々の入力情報から、表面のテクスチャを異なる速度で検出するため、4つの機械学習アルゴリズムをトレーニングしたという。結果、液体金属センサーからの触覚情報により、10の複雑なマルチテクスチャをあらゆる速度で同時に識別できることを示した。これは有効な触覚フィードバックの再構成に寄与する可能性が高く、研究発展への期待は著しく大きい。

研究を率いるErik Engeberg准教授は「義手用の触覚センサーについては種々の先行研究があり、重点的に進められているが、軽量かつ低コストで堅牢なマルチモーダル触覚センサーの進歩が依然として重要だ」と述べる。これまで、純粋な局所情報のみで多様な表面性状を正確に識別する技術を確立した例はないとしており、より高いレベルでの知覚フィードバックにおける基盤を提供した形となる。

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1. 岡本 将輝
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員を経て、SBI大学院大学客員准教授、東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. 杉野 智啓
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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